SNSを見ると小麦製品・グルテンを摂取すると具合が悪くなる人を見かけます。
この人たちは小麦を悪と見做し、戦後の学校給食で米を減らして小麦を増やしたのは、アメリカの陰謀などと言う場合があります。
しかし実際は違います。
一生問題から目を反らし続けますか?
小麦・グルテンの真実
実は小麦が悪いのではなく、小麦に反応する腸内細菌叢に問題があるのです。
腸の細胞の隙間を防ぐ接着構造をタイトジャンクションと言います。
タイトジャンクションを開くのがゾヌリンというたんぱく質で、小麦製品のグルテンや、乳製品のカゼインなどでゾヌリンが増えるとされています。
しかし、過剰にゾヌリンが増える人は、大腸菌、サルモネラ菌、赤痢菌など、特定の病原性細菌の増加が見られることがわかっているそうです。
ビフィズス菌をラットに短期間摂取させると、グルテンによる腸管障害を防いだそうです。
今までの分子栄養学は、小麦・乳製品を食べるときはグルテン・カゼイン用の高額な消化酵素を勧めていましたが、本当に必要なのはプロバイオティクスかもしれません。
そして、腸内の善玉菌が減ってしまうような、以下の生活習慣を減らすことを心がけると、小麦・乳製品を食べても平気になるかもしれません。(アレルギーは別の問題です。リーキーガットの話をしてます)
- ストレスや低血糖によるアドレナリン過剰
- カロリー不足による異化亢進による腸の損傷
- 交感神経優位な状態で消化に悪いものを食べる
ようするに、糖質制限をして、SNSで他人の反応を気にして、いつも立った状態で食事をしていると、どんなに良いサプリを飲んでも小麦や乳製品で症状が出やすいかもしれません。
朝はゆっくり起きて、納豆ご飯と乳酸菌たっぷりのぬか漬けを食べる。
適度に身体を動かす仕事をして、心地よい疲れを感じる。
夜は大好きな家族と暖かい家で、小麦と牛乳をよく練って作ったシチューを食べる。
こんな生活だと小麦や牛乳に目くじらを立てなくて済むかもしれません。
GI-MAP検査をすると、グルテンの感受性も、ゾヌリンを増やす細菌も確認することができます。
高額ですが、検査を受けると自分の今の状態を知るためのヒントになると思います。
小麦を食べて何らかの症状が出る場合は、即時型と遅延型のアレルギーの検査、GI-MAPの検査はしておいた方が良いと思います。
食べられない原因を見つけて、適切な対処をすることで、何でも美味しく食べられる状態を目指しましょう。
小麦が悪と決めつけて、避けるだけでは何も前進しません。