カフェインの恐ろしさ

カフェインの恐ろしさ

無理して生きていると、ついコーヒーを飲みたくなりますよね。

カフェインが副腎疲労に禁忌なのは常識だと思います。

そこで、復習を兼ねてカフェインの害を確認しておきます。

おそらく全て知っている人はほとんどいないので、確認してみてください。

カフェインの恐ろしさ⇒カフェインの問題点を解説していきます。

目次

①疲労感を麻痺させる

摂取した栄養素から作られるATPという物質でエネルギーを作ると、副産物としてアデノシンが合成されます。

このアデノシンのおかげで、活動した後は疲労を感じて休むことができます。

しかしカフェインはアデノシンの受容体に結合して、疲労を感じにくくさせてしまいます。

無理がしたい人は、この効果を望んでカフェインを摂取します。

しかし後から蓄積した疲労が襲ってくるので、またカフェインを飲まないと次の仕事ができなくなるでしょう。

そして休日は鬱のようにグッタリと過ごすのです。

②頭痛の元となる

カフェインには血管収縮作用があります。

そしてカフェインを常飲していると、常に脳の血管が収縮します。

血流が悪くなれば栄養素と酸素を運べないので脳の機能が落ちます。

疲労が吹き飛んで自分では効率が良くなっているつもりでも、知らない内に高度な思考はできなくなり生産性が落ちます。

平日はカフェインで乗り切ると、休日はカフェインを飲まずに泥のように寝ます。

そして血管の収縮が状態化したところに、いきなりカフェインを抜くので、反動で血管が拡張します。

その拡張した血管が神経を圧迫して頭痛が起きます。

そして頭痛薬を飲むのですが、多くの頭痛薬にカフェインが入っているので、その場では頭痛が収まります。

こうして平日も休日もカフェイン漬けとなります。

こうなると身体はカフェインに慣れてしまい、以前の量では効かなくなります。

そこでポイントとなるのがABC輸送体です。

③耐性が生じて効かなくなる

ABC輸送体とは解毒のフェーズ3における、細胞から異物を排出する役割を担う場所です。

異物の摂取が状態化すると、ABC輸送隊が活発になり、その物質を排出しやすくなります。

向精神薬や覚醒剤に耐性が付き、以前効いていたのに効かなくなるのも、この仕組みによる場合があります。

そこで以前より多くコーヒーを飲んだり、効率良くカフェインを摂取するためにエスタロンモカなどの医薬品や、海外製のカフェインのサプリを使用します。

それも効かなくなってくると、いよいよカフェインをやめなくてはならなくなります。

そうなると酷い頭痛に見舞われ、仕事どころではなくなります。

中には頭痛薬の常用による頭痛も併発していて、病院に行っても頭痛薬を飲みすぎないように言われるだけで、何も解決しないということになります。

以前に比べて仕事ができなくなるので、ストレスが半端なくなり、問題行動を起こす可能性も高まります。

職場でキレ散らかしたり、不倫をしたりと、発散方法は人それぞれです。

④寝れなくなる

カフェインを飲むと眠りにくくなったり、寝入ることができても睡眠の質が悪くなり翌朝に眠気が残りやすくなります。

アデノシンは疲労を感じやすくするのと同時に眠気も促します。

アデノシンが受容体に結合すると覚醒作用のあるヒスタミンという物質の放出を抑えます。

鼻炎薬などの抗ヒスタミン薬を飲むと眠くなった記憶がある人も多いと思います。

逆にカフェインを飲むとヒスタミンの放出が抑えられなくなるので、眠気が起きにくくなります。

これは同時にアレルギーの症状を悪化させる可能性があるということです。

不必要にヒスタミンを放出させ過ぎると、アレルギーなどの炎症性疾患の症状を悪化させるかもしれません。

一部のアトピーの人がカフェイン入りのビタミン剤の粉末を飲むことがありますが、正気の沙汰とは思えません。

⑤血糖値との関係

3章までは体感としてわかりやすい内容でした。

しかし一番恐ろしいのはここからです。

カフェインを摂取すると、コルチゾールが分解しやすくなります。

コルチゾールを温存する甘草(リコリス)とは反対の作用です。

※甘草の読み方はカンゾウです。

3章までの状態を見れば、副腎疲労のステージが進んでいる人ということがわかると思います。

抵抗期の人ならカフェインで疲労を麻痺させて仕事をすれば疲弊期への移行が早まるだろうし、疲弊期の人なら元々少ないコルチゾールが更に枯渇して、血糖値を維持するのが難しくなります。

低血糖症状が起きるので、人によってはコーヒーを飲んだ後に異様にお腹が空くかもしれません。

また、落ちた血糖値を上げようとしたときに疲弊期でコルチゾールが出せないので、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されて情緒不安定になるかもしれません。

イライラや不安感で、異常な行動を取るようになります。

周囲との人間関係を破綻させたり、衝動的に犯罪を犯してしまう場合もあるかもしれません。

⑥ヘルパーT17細胞が増える

カフェインの代謝物のキサンチンは、Th17細胞の分化を促します。

Th17細胞は粘膜に多く存在する炎症性物質を作る細胞なので、消化管が炎症しやすくなると考えられます。

Th17細胞は、関節リウマチや多発性硬化症などの自己免疫疾患との関連も指摘されています。

カフェインの常用によるリスクと、GI-MAP検査で検査するような一部の細菌感染のリスクが重なれば、これらの自己免疫疾患のリスクが高まるかもしれません。

ヒトの獲得免疫は一部の腸内細菌を攻撃しようとして、それに似ていると誤認した結果、体内の特定の場所を攻撃すると考えられます。

リウマチであれば関節、1型糖尿病であれば膵臓といった感じです。

⑦まとめ

毎日の生活の質を徐々に下げ、改善するのが困難な疾患になるリスクを高めてまで、カフェインを摂る理由を考えてみましょう。

  • 支払いに追われて無理をするしかない
  • 無理してやらないと怒られる

こうしたネガティブな動機で動いているから、安直な解決法としてカフェインを求めるのではないでしょうか?

分子栄養学に興味を持つなら、もっとインテリジェンスな解決方法を身に着けたいです。

頭を使えば、エネルギー切れを起こす原因となる不足した栄養素がわかるはずです。

枯渇したエネルギーのまま身体に鞭を打つのか、現在取り組みたい活動に必要なATPを作る方法を実践するのかで、得られる成果は大きく異なるはずです。

そして、他人と同じだけの成果物を得ようとしなくて良いです。

更に他人と同じ土俵で戦わなくて良いです。

私もそのように心がけています。

先日経営者向けのセミナーに行って気が付きました。

彼らは仕事大好き人間で、人と繋がり稼ぐことが大好きです。

しかし私は違います。

仕事に必要な資料を不自由無く買えて、生活に不便が無く、老後の資金を貯められれば十分です。

贅沢はしなくていいです。

そして余計な人との繋がりなんて持ちたくありません。

自分にとってそれは疲れるだけです。

気が合う人を増やそうとすれば、必ずトラウマ物の特急呪物のような人にも巡り合います。

だからこれからはなるべく目立たないように生きようと思いました。

トラブルの渦中に身を置かず、ひっそりと自分の好きなことに熱中した生活がしたいです。

従業員をたくさん雇って会社を成長しようなんて思ったら、疲れても後戻りできなくなります。

そういうのは、生まれ持って体力のある元気な人にお任せします。

社会の片隅でひっそりと「分子栄養学を好きになってくれる人を増やす」のが私のやりたいことです。

あなたがカフェインを飲まずにできることで、本当にしたいことは何ですか?

多くの人が今その状況に居ないため、明確なビジョンが持てていないかもしれません。

でも、「このままではいけない」と思っているだけで少しずつ変わるはずです。

カフェインの恐ろしさ

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