いつも栄養療法には自立するという姿勢が必要だと言っています。
では、依存した状態だと何が悪いのか改めて考えてみます。
依存体質と優等生
依存をしがちな人は、一見真面目に勉強をしているように見えます。
しかし実際は傾倒する先生の話した内容のオウム返しをしているだけであり、そこから離れて独自に学習することはしません。
だから先生の過去の発言内容をよく覚えており、一見優等生のように見えます。
しかし先生の教えた内容の根拠を自分で調べてみたり、批判的な視点で考えてみたりはしないため、少し別の状況になると、途端に応用が効かなくなります。
だから先生の横に何年も居るのに、自分で判断することができないのです。
依存体質とリスク回避
依存的な人の口癖に「先生のお考えが聞きたいです」というものがあります。
特定個人の見解は、情報の検証の際にあまり価値はありません。
見解を教えたところで、その考えに行き着くまでの過程を全て教えることは出来ないからです。
先生の考えが知りたいという背景には、「先生と同じ意見でいれば安心」という依存的な気持ちがあります。
そして何か問題が起きれば、「◯◯先生が言ってたから信じていたの。私も騙された被害者なんだから」と言って手のひらを返します。
依存的な人は自分の意思で情報の取捨選択を行い、自分の決断で新しい情報を作り人に伝えるという責任を持ちません。
自分が責任を取るというリスクは負いたくないので、いつも誰かの取り巻きをします。
依存体質と手のひら返し
しかし、自立した人間から見て無責任で依存的な人は対等に話し合える相手ではありません。
お互いに同等の責任とリスクを背負えるから、腹を割って話せるのです。 いつ手のひらを返すかわからない依存的な人に、突っ込んだ話はできません。
だから自立した人は商売上仕方なくやっている場合を除き、依存的な人を近づけません。
すると依存的な人は「私がこんなに尽くしているのに、冷たくされた」と言って離れていきます。
そして過去にベタベタに甘えていた先生の悪口を言いながら、新しい依存先を探します。
これが依存体質の行動です。
依存体質とエネルギー
体調が悪く正常にATPを作れていなければ、依存的な物の考え方になりがちです。
いつも身体の調子が悪い人が、責任を背負って自分の意思を貫くのは難しいこともあると思います。
幼少期から体調が悪い場合はなおさらです。
具合が悪い人に対しては周りも気を使うので、いつも元気な人と比べて責任を要求される場面も少なくなります。
そのため体調が悪い人は自立した物の考え方が養われない傾向があります。
このことが、分子栄養学で体調を改善させることの足枷になっているのです。
自立できない栄養療法とは
現在傾倒している先生の意見ばかり気にして、その先生が積み上げた膨大な学習からは目を反らせる。
そして成果だけを都合良く受け取ろうとする。
しかし先生の意見に瑕疵があったり、問題は無くても社会の方に誤りがあり、先生が糾弾されて立場が危うくなると、途端に被害者ぶる。
そんな依存的な人が、自分の体調を改善させるための方法を構築できるはずがありません。
栄養療法で体調を改善させるというのは、生化学・生理学のような普遍的な自然科学の情報を、自分の体調の改善に落とし込む方法を考えるということです。
日々変化があり、誰一人同じ身体の人はいません。
だからこそ普遍的な生化学・生理学の情報を元に、自分が取るべき対応を自分で考える必要があるのです。
どんなに立派な先生でも、依存的な人が常に適切な対応を取る手助けをすることはできません。
自分で判断できる能力を養う必要があります。
要注意の人
「先生といつでも連絡が取り合える」という契約を結ぼうとする人がいます。
LINEや電話でいつでも相談できれば、具合が悪くなっても安心という理由です。
そうした人は、自分の安心感のためなら相手の時間を奪うことに躊躇しません。
生粋のテイカー気質です。
- 何度も同じ質問をする
- 自分で考えるように言うと、ちゃんと答えられる
- 性別関係なく、よく泣く
- 感情で相手を支配しようとする
- 自分が批判されると途端に攻撃的になる
- しかし関わりを絶とうとすると泣きつく
- どうしようもなくなると新しい依存先を探す
- 過去の依存先を口汚く罵る
こうなると、まともな人は周りに居なくなります。
商売上、依存的な人を相手にすると旨みのある人か、共依存したいと思っている、同じような立場の人としか関われません。
こうなると、ますます自立が阻害されて栄養療法で結果を出せなくなります。
自立の促し方
誰からも受け入れられたことがなく、危険な環境に身を置いていたら依存的になっても仕方がありません。
やればできるという当たり前の感覚が醸成されていないので、自分は努力をせずに大きな傘の下で雨宿りがしたいのです。
まずは安全な環境を手に入れることです。
物理的なだけではなく、心理面の安全も必要です。
誰かの顔色を伺わないと成り立たない関係を強いられていたり、疲弊切っているのにそれ以上無理をさせようとしてくる人が周りに居たら、依存から抜け出せません。
一切の言い訳をせず、そういう状況から離れて安全を確保するのが優先事項です。
「子供のために」
「私が辞めると会社が回らない」
「あの人には私がいないと」
こんな考えがよぎっても、まずは自分の安全を優先させます。
そして自分の責任で全てが決定される環境を手に入れたら、少しづづできることを増やして行くのです。
自分にできることが少しづつ増えてくれば、自己肯定感を誰にも頼ることなく自分の力で養えます。
そうなれば今までとは別の視点で勉強ができるようになります。
今まで避けてきた教科書的な内容も積み上げられるようになるので、誰にも傾倒することなく、自分の体調を良くするための実学を学べるようになります。
誰でもできる自立した栄養療法
このようにどんな環境の人でも自立した栄養療法を行う状況を整えることはできます。
ただし環境を変えないまま何かの知識だけ得たとしても状況を変えることはできません。
変化を起こすといのはエネルギーが必要なことなので、今すぐには行えないかもしれまえん。
でもそれを自分の落ち度だと思う必要はありません。
そういう身体状況だった自分が過去に居たというだけです。
食事やサプリを工夫してATPを作れるようになってから環境を変える努力をすれば良いのです。
作ったエネルギーを今の生活を守るために使っていたら、今のままか、これからもっと悪くなります。
しかし自分の意思で環境を変えれば自立した人生が開けます。
どちらも自分が選べるということだけ、今は覚えておきましょう。