エビデンス依存症 医療専門家の盲点と分子栄養学の挑戦

エビデンス依存症 医療専門家の盲点と分子栄養学の挑戦

エビデンスに依存すると【未証明=無効化】と思いがちです。

医療の専門家は特にこの傾向が強く、【未証明=嘘】と考える人もいます。

しかし予算、倫理、調査法、調査精度などの壁により証明ができない事柄は多々あります。

にも関わらずエビデンス依存の人は、これらの壁に阻まれて、確実性を求めるがあまり、逆にリスクが高い判断をしがちです。

例えばエビデンスが不足している新しい治療法を排除することで、潜在的な治療の機会を失うことなどです。

また、現段階で病名が付かない不調に対して改善する方法があったとしても、改善するための方法どころか、不調の存在自体まで否定してしまう場合があります。

これでは不調を抱える当事者が、エビデンス依存の医療専門家を見放してしまって当然です。

安全な場所で誰からも非難される心配の無い無難な事を言い続け、目の前に居る不調を抱えて苦しむ人に対して「気のせい」と断じて精神科の受診を勧めてしまう。

それが専門家の姿勢でしょうか?

そして自身の矮小な知見については無自覚のまま、自分の知らない知識や思考の枠組みについては否定して、インチキ呼ばわりするのがエビデンス依存の人たちです。

これに対して、分子栄養学は生化学的な側面から不調の解決法を見出します。

統計的に栄養素の過不足により起きる不調を予測して妥当な指針を作ろうとする、日本人の食事摂取基準とは異なるアプローチをするのが、分子栄養学の思考の枠組みです。

日本人の食事摂取基準の功績は、栄養素の過不足による不調から多くの人を守るための指針となっていることです。

この指針が無ければ、全ての献立は調理者の経験則からしか作られなくなります。

その結果、多くの人たちが栄養素の過不足で病気になることでしょう。

しかし、日本人の食事摂取基準には多くの制約があります。

根拠が弱いと明文化できないので、既にわかっているリスクを回避できなかったり、得られるメリットがあるのに基準が作れないということになります。

確実性を求める余り、却って危険な判断になっている可能性があるのです。

その点を補えるのが分子栄養学です。

既に確立されているエビデンスが無くても、生化学的な仕組みから予想を行い、栄養素の摂取量を判断できます。

その予想が妥当であれば目覚しい結果が得られる一方、間違っていれば大きな被害を生んだり、改善の結果が得られないというデメリットがあります。

残念なことに、分子栄養学では過去に多くの間違いが存在しました。

理屈上はそうだから、そうに決まっていると間違った予想をして、患者に有害無益な治療を施してきたのです。

にも関わらず、謝らないどころか開き直ったり、いまだに間違いに気が付かずに高額講座で昔の知識を教え続けているという現状があります。

こうした経緯があるので、分子栄養学はエビデンスベースで考える人たちから白い目でみられるのです。

同じ理由で分子栄養学から去っていった人もたくさん居ます。

当初は不調を改善するための画期的な方法として期待されていたにも関わらず、一向に結果が伴わないので、不調を抱える一部の人から見放されてしまったのです。

予想が妥当でありさえすれば、多くの疫学研究をショートカットして、不調を改善させられるのが分子栄養学の魅力です。

分子栄養学の関係者は、既に間違っている古い知識から脱却して、より妥当な予測を行えるようになることが求められます。

そうすれば、分子栄養学が今より市民権を得られる状況になるでしょう。

そしてエビデンス依存の人は、自分たちが根拠としている情報が、さまざまな種類の壁によって、制約の上に成り立っている事を自覚すべきだと思います。

日本人の食事摂取基準を崇拝する管理栄養士や栄養疫学の専門家も、分子栄養学で昔の間違った治療法を患者に施してしまっている先生方も、自分が信じている思考の枠組みを一度疑ってみることです。

それができるようになると、それぞれの立場の強みと弱みが理解できるようになり、今よりも困っている人に寄り添える仕事ができるようになります。

エビデンスベースで考える習慣のある人は、新しい思考の枠組みを身につけると、栄養でできることがもっとあることに気が付きます。

自分の過去の経験のみで考えるから「栄養の限界を知っている」などと言えてしまうのです。

そして分子栄養学に携わる人は、高額講座で習った知識の根拠が弱いことを自覚して、自分の知識を過信しないことです。

そして不調を改善したいと思っている当事者の方は、こうした現状を理解した上で、誰かの言いなりになったり、何か1つの思考の枠組みを信じ込むのではなく、より多くの妥当な情報と、より精度の高い論理的思考で、ご自身の問題を解決して頂ければと思います。

エビデンス依存症 医療専門家の盲点と分子栄養学の挑戦

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