せっかくリブレを買ったのに活用できていない。
少ししか食べていないのに、血糖値が急上昇して結果にイライラ。
そんな状態になりませんでしたか?
それはこれから紹介する知識の不足によるものです。
知識があれば不安にならずに済みます。
血糖値の真実↓
血糖値140mg/dlの本来の意味
分子栄養学の人が言う140という数値は、糖尿病の診断をするための判断材料の1つを根拠にしているのだと思います。
75gのブドウ糖を飲んで、30分、60分、90分、120分の血糖値を測ることにより、インスリンの反応と糖の代謝を調べる試験があります。
この試験の120分後(2時間)の数値が、140以下であると正常型の血糖値の変動パターンとみなされます。
(※糖尿病の診断基準は他にもたくさんあります)
このため、30~90分の時点で140を超えることは多々あり、糖尿病の診断基準においては、あまり重要視されません。
2時間後に140未満まで下がっていれば、摂取した糖が使われていると判断されているのだと思います。
分子栄養学での勘違い
分子栄養学では某有名ブログの影響で、多くの方が勘違いをしています。
- 「血糖値は140以上にしてはいけない」
- 「140以上にならない食べ方を模索するべきだ」
読者の多くが、そう思ってしまう内容を記載しています。
私も自分で140の意味を調べるまで、このブログを読んで勘違いしていました。
これは一理あるのですが、多くの被害者を出した情報でもあります。
食後に一次的に140を超えるなんてザラにある話だし、それを身体に凄く悪いことみたいに思わせてしまうと、糖質の摂取量が不足する可能性もあります。
そのブログでは、『カロリーは死語』とまで言っているので、信じてしまった人は、以下のような行動を取ります。
①血糖値が一瞬でも140以上にならない食べ方を探す
②結果的に極端な糖質制限になってしまう
③しかしカロリーは死語なので、カロリー計算をしない
④自分が極端なカロリー制限をしていることに気が付かない
⑤健康に良いと思って超アンダーカロリーな生活を続ける
⑥代謝が低下して甲状腺の数値が下がって各種の不調が起きる
⑦回復に数年かかる状況になるが、未だにカロリーが死語だと思っているため、原因に気が付かない
⑧高額の講座を受講したり、本来必要の無い超高額なドクターズサプリを買ったり、心理の勉強をし始めて迷走する
⑨分子栄養学に不満を持つ
これが今日現在の分子栄養学の恥ずかしい姿です。
私は2年前の栄養基礎セミナーでも言ってるし、その前からSNSでこの話をしていたと思います。
だからセミナーの受講をした人の中には「今まで分子栄養学に大金と多くの時間を使って自分は何をしていたのだろう」と泣いていた方もいらっしゃいました。
管理栄養士が学ぶような基本の勉強をせず、高額講座のまとめ記事しか作れない栄養の素人が、周囲に影響力を持つと、とんでもない悪影響があるということがわかります。
140以下が一理ある点
血糖値が上がると、糖化リスクというものが上がります。
血糖値が上がると、体内のタンパク質と糖が結びつき、タンパク質が本来の働きを失います。
血液検査の項目である糖化ヘモグロビン(HbA1c)は、赤血球の糖化の具合を測定するものです。
糖化は血糖値が上がる程リスクが高まるので、140を1つの指針として、血糖値を上げすぎないようにするのは糖化のリスクを低下させる意味では一理あると言えます。
しかし、HbA1cが過去2~3ヶ月の平均の血糖値を反映していることからわかるように、低血糖と高血糖を繰り返していれば一見正常値として結果が出ます。
これと同じように、食後のごく短い時間で高血糖になったとしても、他の時間の血糖値が安定していれば、糖化の度合いはそれほど進行しないと考えられます。
糖化を気にするのは、常時高血糖になっているときです。
そして、分子栄養学では血糖値が70~110mg/dlの間の正常値であっても、30分間の間に20mg/dl下がるような急落にも問題があると考えます。
時間や数値は目安なので、丸暗記せずに、急落自体に問題があると捉えてください。
急落すると起きるリスクについては、これからギザギザのグラフをお見せしたときに後述します。
血糖値が高くなると、急落するリスクが高まるため、140以上にしない食べ方に意味が無いとは言えません。
しかし、先に紹介したように、140という数値にこだわってしまうと、アンダーカロリーになるリスクがあるので、基本的にカロリー計算を優先して頂きたいです。
(※個々の状態により判断は異なります)
標準治療で足らない部分
ここまでは 分子栄養学で通説とされていることの間違いを指摘しましたが、今度は標準治療で不足している視点について説明します。
標準治療で問題が無いと言われる状態でも、分子栄養学的には悪影響があると判断する場合もあります。
標準治療は病気の診断を行うのに対して、分子栄養学では病気の前の不調や兆候の時点で気づいて予防するという考えがあるからです。
たとえば、このような数値を見た時に多くの糖尿病内科医は問題が無いと答えると思います。
食後2時間後では140以下になっているし、空腹時に70~110の範囲内なので、標準治療の勉強をした医師にとっては正常な範囲です。
この正常とは、健康のリスクがあるという意味ではなく、現段階で病気である、もしくは予備軍であるという診断基準に当てはまらないということです。
標準治療しか学んでいない医師は、このように70~110の間でギザギザした変動パターンのリスクについて勉強していないので知りません。
一方、このように安定した人もいます。
先程のギザギザのグラフと見比べてください。
全く異なる変動パターンだということがわかります。
理想はこちらです。
では、なぜギザギザするのか。
それは副腎疲労だからです。
副腎疲労だとコルチゾールを安定的に出せないため、空腹時に血糖値が急落してしまうのです。
それを上げようとして、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されます。
しかしアドレナリンやノルアドレナリンは緊急事態用のホルモンなので、安定して出し続けられません。
だから急上昇した後に、また急降下しているのです。
つまり、ギザギザの人は、常に緊急事態用のホルモンを使い続けているということです。
こうなると、精神状態はまともではいられなくなります。
※標準治療の医師は副腎疲労の存在を知らない人が多いため、ギザギザのグラフと安定したグラフの違いを説明できず「両方正常です」としか言えないのです。
正常範囲内での急落と、認知的不協和
70~110の間で血糖値が急落したときに、副腎疲労でコルチゾールが出せないと、血糖値が維持できないのでアドレナリンやノルアドレナリンを出すと考えられます。
- アドレナリンは攻撃性
- ノルアドレナリンは不安
を引き起こすホルモンです。
自分に何の危機が無いにも関わらず、これらのホルモンが分泌されると攻撃的になったり、不安になったりします。
しかし、人は理由付けをしたがる生き物なので、攻撃や不安の気持ちに意味づけをします。
何かの拍子に急にブチギレる人は、血糖値の急落の際にアドレナリンが出ていると考えられます。
SNSで健康に関する不安を煽る情報に過剰に反応する人は、ノルアドレナリンが分泌されていると考えられます。
そして、その認知の正当性を強固なものにしたいので、キレた相手が悪いという根拠を探しはじめたり、添加物の危険性を教える講習会にお金を払います。
このように、血糖値が安定しないことは人生の質を大きく下げます。
多少の人間関係の崩壊や金銭面の損だけなら回復可能かもしれませんが、問題が大きくなって精神病と疑われる状態になると、精神科や心療内科に行き、いらん薬を盛られるようになります。
低血糖による精神症状が出ているにも関わらず、向精神薬を処方され、回復できない状態になる可能性があります。
ギザギザの血糖値のグラフは、このような恐ろしい状態の前触れである可能性があります。
さいごに
平穏な心で過ごすためには、血糖値の安定が必須です。
しかし、標準治療の医師、分子栄養学で有名な先生、管理栄養士の誰に相談してもその技術を学ぶことができません。
だから私が血糖値の安定の方法を教えています。
記事内で紹介した『栄養学の基本セミナー』はこちら
分子栄養学で苦労した人ほど感動して頂けるはずです。
奥が深い内容なので、何年か経ってから見返すと新たな学びがあるはずです。