ビタミンB1が不足しやすい人の特徴

ビタミンB1が不足しやすい人の特徴

この投稿はサロン限定の情報として作成しましたが、災害時の対策として有益なため無料でシェアさせて頂きます。
しかし、根拠となる論文を不特定多数の方にシェアするのは難しいため、添付ファイルはサロン内のみで公開しております。
ご了承ください。

被災中に不足しやすいビタミンB1ですが、特定の傾向のある人は不足しやすいと考えられます。

以下がB1の欠乏が起きやすい要因です。

  • 利尿剤の使用
  • たんぱく質制限食
  • 東北地方の食習慣
  • アルコールの摂取
  • 清涼飲料水等の摂取
  • 過度な運動

それぞれについて解説します。

目次

利尿剤の使用

尿量が増えてB1の排出が増えるためだと考えられます。

フロセミドなどの利尿剤を服用されている人は、リスクが高いとされています。

実際に脚気で救急搬送される人で、利尿剤を服用しているケースがあるそうです。

また、エビデンスは無いのですが、カフェイン、大量のビタミンCやMgなどの摂取も利尿作用があるのでB1欠乏を起こしやすくなる可能性があるかもしれません。

尿量が多いと感じたら、サプリなどで積極的にB1を摂取しておいた方が、欠乏のリスクを減らせると思います。

たんぱく質制限食

腎臓の疾患などでたんぱく質を制限されている人でも、B1の欠乏が起こりやすいそうです。

毎日提供された給食の全量を摂取していたにも関わらず、B1の欠乏が起きたというケースもあったようです。

添付ファイルは、この部分を含めてB1の欠乏全体について詳しく書かれているので、興味がある方はご覧ください。

食品中のB1はたんぱく質に結合していることが多いので、たんぱく質自体を制限してしまうとB1の欠乏も起きやすくなると考えられます。

例えば添付ファイルにある◯◯大学のたんぱく質制限食(40g)の1,000kcalあたりのB1の量は、0.35mgです。

これは、日本人の食事摂取基準の推奨量である1mg前後の半分以下です。

この量ですぐに脚気が起きる可能性は低いですが、他のリスク要因と重なると脚気が発症する可能性があります。

東北地方では全国平均と比べて、B1の摂取量が低いことが知られています。

全国平均は1.49mg/日に対して、東北は0.99とのことです。

これは「白米中心で少量の塩辛い漬物やおかずを食べる」という食習慣によるものだと考えられます。

おそらくたんぱく質の摂取量も足りていないので、それと共にB1の摂取量も不足するのだと考えられます。

東北に住んでいなくても、これと同じような食生活であれば、食生活を見直すか、プロテインとアリナミンを服用する習慣を持った方が良いかもしれません。

アルコールの摂取

アルコールの摂取はB1の吸収と利用を阻害して、アルコールの分解にもB1を消費すると考えられます。

このため、アルコール飲料にB1を添加して不足を補うという方法は、効果が期待できないということです。

食事と一緒にアルコールを飲む習慣があると、B1の欠乏が起こりやすいと考えられます。

身近に飲酒の習慣がある人がいる場合は、アルコールが身体に入っていないタイミングで、事前にB1のサプリを飲んでおくことが欠乏の回避に繋がるかもしれません。

清涼飲料水等の摂取と過度な運動

1977年の報告によると、脚気は過去の病気だと思われていましたが、高校生などの若年層でも発症したという報告がされています。

その大半が運動部活動に所属しており、更に6~9月の夏季に発症が集中しています。

B1は糖質の代謝に関わるので、エネルギーの消費が激しくなると欠乏しやすくなると考えられます。

夏休みに猛暑の中で練習を行い、更にポカリスエットなどのB1を含まない糖質を大量に摂取して、弁当は白米のオニギリという習慣だと、脚気が発症しやすくなるかもしれません。

脚気は現代の元気に運動している若者が発症するというイメージが無いかもしれませんが、誰でも起こり得るというという意識が必要です。

現場作業をしている労働者が、日中はスポーツドリンクを摂取して、帰宅後は晩酌をしながら食事をするという生活をしていると、脚気が起こりやすくなるかもしれません。

見過ごされがちなB1欠乏

生涯に渡りB1の欠乏であるウェルニッケ脳症の診断をされないまま、亡くなるというケースがよくあるそうです。

また、8割の患者は初診時に、ウェルニッケ脳症だと気がついてもらえないとのことです。

脚気の診断をされないような軽度のB1欠乏が多くの人の間で起きている可能性も否定できませんが、明らかな脚気の症状が出ているにも関わらず、見過ごされてしまって亡くなる場合もあるようです。

食事摂取基準はわずかなデータから栄養素の摂取量を決定しており、今回紹介したような多彩な不足する要因を加味して考慮されていないので、それに従っていればB1の欠乏は起きないと考えるのは軽率かもしれません。

避難生活中の菓子パンや白米のオニギリ中心の生活は、普段からB1が欠乏しがちな人にとって致命的になる可能性があります。

そうでない人も、十分なB1の摂取により快適に過ごせる可能性があります。

アリナミンやリポビタンの錠剤であれば、防災リュックに入れておいてもかさばらないと思います。

医薬品ではない市販のサプリは胃腸で溶けないので効かないというリスクがありますが、指定医薬部外品や、第三類医薬品のビタミン剤であれば確実に溶けると考えられるので、そうした商品を選ぶと安心だと思います。

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