大物有名人も打っていたと噂の、にんにく注射について解説します。
ここ一番で頑張りたいときに、体が思い通りに動かない。
芸能人やスポーツ選手が土壇場を乗り切るための秘訣を覚えて、元気に過ごせるようになりましょう。
にんにく注射のヒミツ
まず、にんにく注射にはフルスルチアミン(活性型のビタミンB1)の注射液が使われます。
この方法には、食事でB1を補給する場合には得られないメリットが2つあります。
①活性型であること
通常のビタミンB1であるチアミンではなく、活性型のフルスルチアミンにすることにより、体内での利用効率を高めています。
細胞の膜は脂質でできているので、水溶性のチアミンは吸収しづらいという特徴があります。
しかし活性型のフルスルチアミンは、チアミンの硫黄分子の部分を弄って脂溶性にしています。
そこで細胞に入りやすくなっています。
②腸管での吸収を不要とすること
B1を注射で摂取すると、腸管での吸収能力を問わず血管内に届けることができます。
経口摂取したB1は、能動輸送により吸収されるため、取り込みにATPというエネルギーの元が必要です。
ATPを作りづい副腎疲労の人は、B1を吸収しにくくなっている可能性があります。
そのような人はサプリや食事からB1を摂取しても、吸収しづらく活用できない可能性があります。
(※フルスルチアミンは健康な人の場合、チアミンよりも吸収が良いという報告があります)
B1の細胞内での働き
次に細胞内での働きについて確認します。
B1が不足していると、摂取したブドウ糖はアセチルCoAというエネルギーの元とならずに、乳酸になりやすくなります。
グルコース(ブドウ糖)
↓
(B1欠乏時)
ピルビン酸→乳酸
↓
アセチルCoA
↓
ATP
お米やお菓子、ジュースなどを食べてもエネルギーとならずに、乳酸になってしまうということです。
細胞内で乳酸が増えると、細胞内は酸性に傾き乳酸アシドーシスとなります。
アシドーシスになると、細胞内の各酵素の至適PHから逸脱して反応がしづらくなるので、エネルギーを産生できなくなります。
更にアセチルCoAの合成の減少と、アシドーシスによりATPが合成しづらくなり、疲労を感じます。
精白米やお菓子、ジュースばかり摂取していると、最初は元気になったのに、その内疲れてくるのはB1不足が原因かもしれません。
B1不足を注意したい人
以下のような場合は、B1不足に注意が必要です。
①豚肉を定期的に食べていない、精白米を食べている
豚肉と穀物の外側にB1が多く含まれています。
その両方を食べない習慣の人だとB1が不足しやすいかもしれません。
②小腸に炎症がある、ATPが作れていない
カンジダや寄生虫、グルテンやカゼイン、遅延型アレルギーの該当食品などで小腸に炎症が起きている人は、B1の吸収が健康な人よりできていないかもしれません。
GI-MAP検査で小麦や乳製品を控えているのにゾヌリンの数値が高い場合は、遅延型アレルギーの検査をしてみるのをお勧めします。
③糖質の摂取量が過剰、もしくは一時的に極端
少しのおかずに大量の白米を食べたり、ラーメンの替え玉や大盛りなどの食習慣や、単糖・二糖を含むジュースを一度に大量に摂取する人はB1が不足しやすいかもしれません。
こうした状況だと摂取した糖質がエネルギーにならないで、疲労を感じやすくなる可能性があります。
更にこれに当てはまる多くの人は、別の仕組みで糖を使えなくなるインスリン抵抗性も併発していると思うので、ますます糖をエネルギーとして使いづらくなります。
インスリン抵抗性については、別の機会に解説します。
まとめ
疲れ切っている人は、一度にんにく注射を医師と相談して検討してみると良いかもしれません。
食生活を改めても疲れが取れず、サプリを試しても実感が無いという場合は、注射なら効果が得られるかもしれません。
しかし、にんにく注射は普通に食べてB1が充足している人には無駄です。
だから、効く理由を考えずに高いお金を払って受診しないようにしましょう。
そしてもう1点SNSでは言えない、にんにく注射の落とし穴について解説文を用意しました。
本当ににんにく注射が必要な人が、病院選びを間違うと逆効果になるという内容です。
公式LINEを開いて頂き、以下の4文字の合言葉を入力すると、その注意点を見ることができます。
にんにく
自動応答のため、「にんにくお願いします」などの余分な文字があると認識しません。
公式LINEでは質問等はお受けしておりません。
質問がある場合は、Twitterのコメント欄にお願いします。