蕁麻疹で困っていませんか?
正体不明だけど、症状が発生するたびザイザルなどの薬を飲むという対応だと不安ですよね。
私もそうでした。
だから今日は蕁麻疹の仕組みと対応について解説します。
蕁麻疹の徹底攻略
蕁麻疹は、皮膚に赤い腫れやかゆみを引き起こす一般的な症状です。
この症状は、体内の「ヒスタミン」という物質の放出によって引き起こされます。
蕁麻疹発症のメカニズム
ヒスタミンは、体内の免疫反応に深く関与している化学物質で、アレルギー反応や炎症の際に放出されます。
蕁麻疹が発生する主なメカニズムは、「血管透過性亢進」です。
ヒスタミンが放出されると、血管が拡張し、その透過性が高まります。
これにより、血液中の液体成分が周囲の組織に漏れ出し、皮膚に腫れや赤みを引き起こすのです。
この過程は、身体が異物や刺激に反応している証拠でもあります。
蕁麻疹の発生原因は多岐にわたります。
アレルギー反応、特定の食品や薬への反応、感染症、ストレス、あるいは身体的な刺激などが挙げられます。
治療方法としては、抗ヒスタミン薬の使用が一般的です。
これらの薬は、ヒスタミンの効果を抑え、症状の軽減を図ります。
しかし薬での対応は対処療法であり、原因が存在する限り症状が出続けるかもしれません。
蕁麻疹による生活の質の低下
痒みで集中力が失われたり、夜間であれば睡眠に悪影響があり、更に病院に通うために休日が潰れるのは大きな損失なはずです。
更に「いつ症状が現れるかわからない」という不安も、生活の質を悪化させるでしょう。
意中の人と初めてデートする当日に、顔中真っ赤でミミズ腫れになったら、自分の健康状態を呪うかもしれません。
ここまで、ほぼ私の実話です。
悔しいので何とかしたいけど、標準治療の病院ではザイザルとエピペンを出されるだけで根本的な治療をしてくれません。
そこで先程の仕組みの理解が必要になるのです。
ヒスタミンを摂らない
蕁麻疹はヒスタミンの放出と、それによる血管透過性の亢進により発症します。
つまり、ヒスタミンを放出しないで、放出したとしても血管透過性を亢進させなければ症状が抑えられやすいといことです。
まず、ヒスタミンの放出の原因について考えます。
ヒスタミンを減らすために必要なのは以下の3つです。
- 摂らない
- 作らない
- 分解する
そこでまずは「ヒスタミンを摂らない方法」を考えます。
ヒスタミンは、古くなった青魚などに多く含まれます。
古くなった鯖で蕁麻疹が出るのはそのためです。
また、チーズ、キムチ、一部のヨーグルト、発酵の程度が進んだ醤油・味噌などもヒスタミンを多く含むことがあります。
2年熟成の醤油と、1本198円のスーパーの醤油だと、熟成した方が身体に良いイメージがあるかもしれません。
しかし、ヒスタミンに関してはスーパーの安い醤油を選んだ方が良い場合もあります。
鰹節やボーンブロスなど、一見身体に良さそうな食品にもヒスタミンは多く含まれます。
そして忘れてはいけないのが、ヒスタミンは経口摂取するだけではなく、腸内で発生した分も吸収するということです。
一部の腸内細菌は、ヒスタミンを生成します。
それらの菌が過剰である場合、GI-MAP検査で菌種の特定を行い、専門的な方法で除菌する必要があります。
GI-MAP検査は自費の検査なので高額になりますが、特定の菌が多く居た場合に、的外れな他の治療を行った際の損失を考えたら、十分に元が取れると思います。
ヒスタミンを作らない
次は「ヒスタミンを体内で合成しない」というお話です。
ヒスタミンはヒスチジンというアミノ酸から合成されます。
だからヒスチジンというアミノ酸を過剰に摂取すれば、ヒスタミンが多く作られる可能性があります。
鰹節の出汁やボーンブロスは健康に良いイメージがありますが、ヒスチジンを多く含みます。
蕁麻疹が発症していたり、炎症を抑えたい人は量を加減したり、摂取する頻度を減らした方が良いかもしれません。
私の場合、このどちらも大量に摂取すると蕁麻疹もしくは酷い下痢が続く事となります。
つまり、過敏性腸症候群(IBS)の人の何割かは、ヒスタミンによる症状があるのかもしれません。
蕁麻疹だけではなく、下痢が続く人も一度ヒスタミンを疑ってみても良いと思います。
その他、肉類、魚類、乳製品、豆類、卵、ナッツなどさまざまな食品にヒスチジンが多く含まれます。
たんぱく質の摂取源ばかりなので、過剰に摂りすぎないことが肝心で、減らしすぎても別の問題が発生します。
私はプロテインやEAAの飲み過ぎでも、先程と同じ症状の下痢が続きます。
おそらくヒスチジンの過剰摂取によるものです。
ヒスチジンを含まないBCAAでは、その症状は現れません。
ヒスタミンを分解する
ヒスタミンを分解するには、DAOという酵素が必要です。
多くの発酵食品や、チョコ・ココアなどはDAOを消費して、ヒスタミンの分解を遅らせます。
だからそれらの食品を過剰に摂取すると、蕁麻疹が発症しやすくなるかもしれません。
そしてDAOという酵素が働くのに、ビタミンCが必要です。
しかし日本人の食事摂取基準では、ビタミンCについて以下のように記載があります。
通常の食品から 摂取することを基本とし、通常の食品以外の食品から1 g/日以上の量を摂取することは推奨できない
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
つまり、基本的にサプリは使わずに、食品からビタミンCを摂取するように行政は勧めているということです。
しかし、DAOを働かせるのに大量のビタミンCが必要な場合もあるかもしれません。
それ以前に蕁麻疹という炎症が起きているなら、相当な量のビタミンCが副腎で必要になっているはずです。
健康な人を快適なベッドに寝かした状態で計測したビタミンCの尿中排泄量の実験で得られた結果を、慢性的に蕁麻疹が発症する人に当てはめることはできないかもしれません。
他に亜鉛、銅、B6なども必要なので、血液検査などで不足が無いかチェックしておきたいです。
血管透過性の亢進を防ぐ
血管透過性の亢進は、一部のフラボノイドで防げるとされています。
野菜、果物、ハーブティーなど、フラボノイドを摂取する習慣があると、症状が出にくいかもしれません。
少食の人や食品からは摂取しづらい人は、サプリで摂取しても良いと思います。
ヒスタミンの役割
蕁麻疹の人にとって忌むべきヒスタミンですが、身体の中で役割があります。
ヒスタミンが無いと、人は目を覚ましていられません。
抗ヒスタミン薬で眠くなるのはそのためです。
そして、ヒスタミンが多くなると食欲が抑えられます。
抗ヒスタミン薬を飲むと、食欲が湧くことがあるのはそのためです。
食欲不振で悩んでる人は、ヒスタミンが過剰なのかもしれません。
しかしヒスタミンは胃酸を分泌させるので、適度には存在しないと、たんぱく質の吸収や腸内の悪玉菌の増殖などに悪影響が起きる可能性があります。
薬でヒスタミンを完全に抑えてしまえば良いかというと、そういうわけでもないのです。
基本的な炎症対策も必要
「オメガ6を減らしてオメガ3の摂取量を増やす」という基本的な炎症対策も必要となります。
外食やコンビニで食事をしてばかりで、魚は全然食べないという人は、他の炎症性疾患と同じく蕁麻疹の発症もしやすいかもしれません。
脂質の種類には絶対にこだわりましょう。
私の調理の油は、オメガ3・6両方が少ないココナッツオイルです。
そして魚が食べられない日は、良質なオメガ3のサプリを飲んでいます。
ライフエクステンションのスーパーオメガ3がお勧めです。
体内が酸化しやすい人は、ビタミンEも一緒に摂取しても良いかもしれません。
私の蕁麻疹が改善した方法
私の蕁麻疹が改善したのは、プロの指導を受けながら断食をしたからです。
おそらく腸内細菌のリセットが行えたことと、オメガ6を消費して、その後オメガ3を補充できたことによるものです。
今なら、そこまで極端な方法でなくても改善できていたかもしれません。
しかし、腸内細菌のリセットは他の方法では難しいと思います。
便移植だと費用やリスクがあるので、簡単にはできません。
まずは基本的な栄養摂取やGI-MAPの検査を行い、それでも頭打ちなら断食をしてみても良いかと思います。
断食は特殊な方法で行うため、絶対に我流で行わないでください
重篤な事故に繋がる恐れがあります。
さいごに
ヒスタミン不耐症のチャートマップを作成しました。
自分が行えている対応を確認するのにお使い下さい。