分子栄養学カウンセラーが勧めるコンビニ食材
そんな投稿で、意識高い系の食材を勧めているのを見たことがありませんか?
いかにも健康的な食材を食べると人は健康になるのでしょうか。
ハッキリ言うと、大半の人が勘違いしているので解説します。
意識高い系の食品を選ぶ人の末路↓
分子栄養学カウンセラーが間違う理由
ご存知の通り分子栄養学カウンセラーは、自称すれば今日から名乗れます。
団体に認定されているカウンセラーも、30万円程度を払って簡単な修了試験をパスすれば名乗れます。
ようするに、分子栄養学カウンセラーを自称するだけなら誰でもできるということです。
だから分子栄養学カウンセラーのほとんどは、まともな栄養指導ができません。
今から実例を交えて、分子栄養学カウンセラーがいかに危険かを説明します。
カロリーを知らない有名カウンセラー3人
ある男性のクライアントが、毎日1,300kcal程度で過ごしていました。
主な悩みは冷え、脱毛、疲れなどだったと思います。
私の所に来るまで3人の有名なカウンセラーにカウンセリングを受けたのですが、誰もカロリー計算をしてくれなかったので、カロリーが不足していることに気が付かなかったそうです。
合計のカウンセリング代金は、10万円を超えます。
その方は仕事で運動をしているので、1日に2,500kcalは必要な方でした。
2500kcal必要な人が1,300kcalしか摂っていない。
毎日1,200kcalも不足したら疲れやすくなって当然です。
栄養指導を行う際はカロリー計算、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素のバランスである、PFCバランスの計算をするのが鉄則です。
しかし分子栄養学の講座ではカロリー計算のやり方を習いません。
習わないまま開業して良いと言われているので、カウンセラーとして開業してしまっています。
だから、相談に来たクライアントが治りません。
1,300kcalのクライアントに、消化酵素やビタミン剤やマグネシウムを勧めてしまうのが分子栄養学の世界です。
これは末端のカウンセラーが当てはまるのではなく、超有名な3人のお話です。
1人は分子栄養学の講座で教える立場の人です。
結局食べられなくなってしまった原因は、分子栄養学の人が流す情報でした。
カゼイン、グルテン、レクチン、添加物、オメガ6など摂らない方が良いとされる成分を避けたところ、知らない内にアンダーカロリーになってしまったそうです。
除去食の情報は、必ず誰を対象にするものか明示するべきです。
そうしないと拒食症のような状態になってしまう人がいます。
インスタントラーメンの捉え方
コンビニの食材との付き合い方を見る前に、より単純化して考えるためにインスタントラーメンを例にします。
- 栄養の国家資格である管理栄養士
- 民間の栄養の資格である分子栄養学カウンセラー
この両者で、インスタントラーメンに対する捉え方の違いを見ていきましょう。
※あくまでそういう傾向があるというだけで、全員が当てはまるものではないことにご了承ください。
管理栄養士とインスタントラーメン
管理栄養士が自分用の食事を作るときの思考パターンがこちらです。
まずカロリーやPFCの計算から始めます。
- カロリー404kcal
- たんぱく質6g
- 脂質20g
- 炭水化物50g
私の活動代謝から考えて、1食に必要なカロリーが足りない。
- 何かを足してカロリーを増やす
- 後で間食してカロリーを増やす
という対応をする必要がある。
たんぱく質は1食に20g欲しいので、卵を1つ足してたんぱく質を7.5gプラス。
冷蔵庫のカニカマを2本プラスして更に6gプラス 。
これでたんぱく質が約20gとなりました。
カロリーとたんぱく質の問題は無くなったので、腸内環境に必要な食物繊維を摂取するために、冷蔵庫のかいわれ大根を載せます。
少し余裕がある日はもやしを茹でて載せます。
野菜は、インスタントラーメンに多い塩分を排出させるカリウムの摂取源にもなります。
これが管理栄養士の思考です。
数値と根拠に基づいて計算していることがわかると思います。
分子栄養学カウンセラーとインスタントラーメン
分子栄養学カウンセラーがインスタントラーメンを目の前にするときの思考パターンです。
- 麺は小麦製品だからリーキガットになる
- 酸化した油はヒドロキシノネナールという猛毒
- ◯◯エキスというのは、実は化学調味料と変わらない。
グルタミン酸は神経毒
その他にも添加物が多くて危ない。
発がん性がある可能性のある添加物も使用されている。
だからインスタントラーメンは食品じゃない!
こんなものを食べたら病気になるから絶対に食べない!
これが分子栄養学カウンセラーの発想だと思います。
その結果、疲れているのに自炊を行い副腎疲労を悪化させます。
もしくは、意識高い系の高額なレトルト食品を使いお金が無くなります。
忙しいタイミングでも息の抜き方を知らないので、人間関係にも悪影響が出ます。
分子栄養学の理屈には無理がある
分子栄養学で指摘される成分は誰が避けるべきなのか?
全人類がインスタントラーメンを食べると病気になる確証があるのか?
それよりも、管理栄養士が行っていた栄養価計算をしない方が統計的に病気になるリスクが上がるのは確実なのではないか?
机上の空論で悪影響があると言ってないか?
理屈上そういうことが起きるとしても、現実的に摂取する量で問題が起きるだろうか?
意識高い系の食材を勧めるだけで、栄養価計算をしないのが分子栄養学の関係者の提案です。
各栄養素の過不足を考えないで健康に良さそうな食材を食べていれば安心してしまうのです。
分子栄養学の知識でコンビニに行くと
分子栄養学の知識でコンビニで食品を選ぶと、材料そのままの食品を選ぶ場合が多いです。
加工されていない、バナナ、ナッツ、甘栗などです。
たんぱく質が足りないと気がついて、ホッケやサバの塩焼きを選ぶ人もいるかもしれません。
ホッケとバナナと甘栗食べて幸せですかね?
合わないですね?
三大栄養素のバランスが取れて、美味しい組み合わせを選ぶ方が良くないですか?
分子栄養学の知識だけでコンビニに行くと極端な栄養バランスの悪さや、食欲が湧かないメニューとなるのです。
私のコンビニ栄養指導
私がコンビニで食材を選ぶ指導をするとしたら、次のようにします。
- アレルギーの該当食品や遺伝的な要因によってグルタミン酸やヒスタミンを避けるべきなら避ける( その他合わない食品があれば避ける)
- 夏で暑いので冷やしとろろ蕎麦を買ってみます(メインの食品)
- たんぱく質が足りないのでゆで卵を1つ買います(三大栄養素の補正)
- 食物繊維が足りないのでカップに入っている、ひじきの煮物を選びました (食物繊維の補給)
たったこれだけです。
細かな計算もしません。
普段栄養価計算をしている人であれば、勘で不足しているものがわかると思います。
ずっとこれでは困りますが、忙しい日に自炊が間に合わないならこれで十分です。
まとめ
分子栄養学カウンセラーは、食品の種類に対して善悪のジャッジを下す習性があります。
一方、管理栄養士は根拠に基づいた計算を行います。
管理栄養士が知らない食品の悪影響もあるので、分子栄養学カウンセラーが完全に劣っているとは思いません。
しかし、無添加とかオーガニックを選ぶのは頭を使わないでもできます。
一方、栄養価計算は頭を使います。
- 頭を使わないでも真似できる情報を配信する分子栄養学カウンセラー
- 栄養指導で計算を求めてくる管理栄養士
一般大衆に受け入れられやすいのは、極端で答えが明確な分子栄養学カウンセラーの場合が多いです。
でも、それでいいんですかね?
食や健康というテーマは、追求すると終わりが無く奥深い世界です。
指導者も一般の人も、簡単に分かった気になっていないか心配です。
健康的なイメージの食品を食べれば健康になるほど、ヒトの身体は単純ではありません。
あなたが栄養と健康において、より多くの視点で深掘りできるようになり、より良い選択をして貰えたら嬉しいです。