勘違いをしている人がいたので解説します。
ヒスタミンは毒じゃありません。
不足すると◯◯できない重要な物質です!
ヒスタミンを作りすぎてしまったり、分解できないことが問題なのです。
少食とヒスタミンの関係→ 食欲が湧かない方、特にヒスタミン産生が多いと感じる方は必見です。
1.ヒスチジンとヒスタミンの違いについて
ヒスチジンとヒスタミンの名前は似ていますが、実際には異なるものです。
ヒスチジンは、私たちの体に必要なアミノ酸の一つで、たんぱく質の合成や抗酸化など、たくさんの役割があるアミノ酸です。
一方、ヒスタミンは、ヒスチジンから作られる生体活性物質で、アレルギー反応や消化、神経伝達に関与しています。
2.ヒスタミンの体内での働き
ヒスタミンは、アレルギー反応の際に発生し、炎症や血管の拡張を引き起こします。
これは、アレルゲンに対する体の自然な反応として働きます。
また、脳の覚醒や注意を高める効果もあります。
ヒスタミンがあるからヒトは覚醒して起きていられるのです。
ヒスタミンが無いと眠くなってしまいます。
一部の抗ヒスタミン薬を飲むと眠くなるのはそのためです。
3.ヒスタミンの食欲への影響
ヒスタミンが多く分泌されると、食欲を抑える可能性があります。
一部のヒスタミンが過剰な人は、日常的に食欲が低下する可能性があります。
アトピーの方が細身である場合が多いことも、ヒスタミンと食欲低下の関係があるのかもしれません。
私も蕁麻疹を患っているときは、該当食品を食べると胃の動きが止まって苦しい思いをしました。
一方、抗ヒスタミン薬の説明で、長期の使用の際のは体重の増加に注意するように書かれていることがあります。
ヒスタミンがブロックされて、食欲が収まらなくなることが理由の1つだと考えられます。
4.体内でヒスタミンを増やしやすい体質について
いくつかの要因、例えば遺伝、消化器の健康、特定の食品や添加物の摂取、ストレスなどが、体内でのヒスタミンの増加に関与しています。
特に、青魚や出汁などのヒスタミンを多く含む食品を摂取することは、体内のヒスタミンレベルを一時的に上げる可能性があります。
また、GI-MAP検査で調べるいくつかの腸内細菌はヒスチジンからヒスタミンを合成するとされています。
そういった腸内環境の場合、通常は問題無い量のヒスチジンの摂取でも、ヒスタミンを大量に合成してしまい、炎症や食欲低下に陥る可能性があります。
炎症を起こせば副腎疲労になるし、食欲が低下したら低体重になってしまいます。
ヒスチジンが多い食品として、ボーンブロスが挙げられます。
一般的に副腎疲労に良いとされていますが、ヒスタミンを多く作ってしまったり、分解出来ない人にとっては多く摂取してしまうと危険です。
こうした体質の場合、GI-MAP検査を行い該当する菌を減らすと、ヒスチジンが多い食品を食べても大丈夫な身体になる可能性があります。
5.ヒスタミンを分解する方法
ヒスタミンを分解するには、酵素「ジアミンオキシダーゼ(DAO)」の活動が必要です。
この酵素の働きをサポートするため、以下の栄養素が役立つと考えられています。
- ビタミンC(中国産の安価なものを大量に使う)
- ビタミンB6(低血糖で欠乏しないように注意)
- 銅(銅/亜鉛のバランスに注意)
- 亜鉛(ALPと血清亜鉛を測定。マスキングに注意)
食事からこれらの栄養素をしっかり摂取することで、ヒスタミンの分解をサポートすることができると考えられます。
まとめ
食欲が湧かない時、ヒスタミンの影響が考えられるかもしれません。
しかし、ヒスタミンは体にとって重要な役割を果たしています。
今の自分の身体の状態を検査で調べて、適切な対処をすることで解決できる可能性があります。
最後にヒスタミンの対処をまとめたスライドを用意しました。